『これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話』レビュー──堀江貴文が語る新しい経済
TL;DR
- ホリエモンが仮想通貨の可能性と未来を語る一冊
- 技術論より社会変革の視点から仮想通貨を解説
- 「お金」の概念そのものを問い直す刺激的な内容
著者:堀江貴文
堀江貴文×仮想通貨
ライブドア事件で知られる堀江貴文氏は、仮想通貨の黎明期からその可能性に注目してきた人物の一人です。本書は、彼独自の視点から仮想通貨と「お金の未来」を語った一冊です。
技術的な解説よりも、仮想通貨が社会をどう変えるか、私たちの働き方や稼ぎ方がどう変わるか──そうした大きな視点での議論が中心となっています。
読んだ当時の感想
ホリエモンの本は賛否両論ありますが、「お金」の概念を問い直すという点で刺激的です。仮想通貨を単なる投資対象ではなく、社会変革のツールとして捉える視点を得られます。
私がこの本を読んだのは、技術書を何冊も読んだ後でした。技術は理解したが、「だから何?」という問いに答えが欲しかった。本書は、その問いに対する一つの答えを提示しています。
「お金」とは何か
本書は「お金とは何か」という根本的な問いから始まります。紙幣、硬貨、電子マネー──私たちが「お金」と呼んでいるものは、本質的には「信用」の表現に過ぎません。
仮想通貨は、その「信用」をテクノロジーで担保する試みです。国家や銀行への信頼に依存せず、数学と暗号技術で価値を保証する──この発想の革新性を、堀江氏は平易な言葉で説明しています。
既存金融システムへの批判
堀江氏は既存の金融システムに対して批判的です。銀行の非効率性、送金手数料の高さ、既得権益の保護──これらの問題を、仮想通貨が解決する可能性を論じています。
自身のライブドア事件の経験も踏まえ、既存の権力構造に対する批判的な視点が随所に見られます。好き嫌いは分かれるかもしれませんが、刺激的な議論であることは間違いありません。
トークンエコノミーの可能性
本書で詳しく語られるのが「トークンエコノミー」の概念です。企業やコミュニティが独自のトークンを発行し、そのエコシステム内で流通させる──従来の「円」や「ドル」に縛られない経済圏の可能性が描かれています。
ICO(Initial Coin Offering)、STO(Security Token Offering)──資金調達の新しい形態についても解説されています。
働き方と稼ぎ方の変化
本書のタイトル「これからを稼ごう」が示すように、仮想通貨時代における「稼ぎ方」の変化も論じられています。会社に縛られない働き方、グローバルな仕事の受発注、自分の価値をトークン化する──そうした未来像が描かれています。
これはギグエコノミー、クリエイターエコノミーの文脈とも重なります。仮想通貨はその基盤技術として機能しうるのです。
リスクについての言及
堀江氏は仮想通貨に楽観的ですが、リスクについても言及しています。価格の変動性、規制の不確実性、詐欺的なプロジェクト──投資にはリスクが伴うことを前提に語っています。
「自己責任」を重視する彼の姿勢は、ビットコインの「自己主権」の精神とも通じるものがあります。
オーストリア経済学との共鳴
堀江氏の議論には、オーストリア経済学との共鳴が感じられます。中央集権的な金融システムへの批判、市場における個人の自由の重視、政府介入への懐疑──これらの視点は、ハイエクやミーゼスの思想と重なります。
本人がオーストリア経済学を意識しているかは不明ですが、思想的な親和性は高いと言えるでしょう。
読む際の注意点
本書は堀江氏の個人的な見解が色濃く反映されています。賛同できない部分もあるかもしれません。しかし、異なる視点に触れることも読書の価値です。
技術的な正確性よりも、大きなビジョンを語ることに重点が置かれています。詳細な技術理解を求めるなら、他の書籍と併読することをお勧めします。
こんな方におすすめ
- 仮想通貨の社会的影響について考えたい方
- 「お金」の概念を問い直したい方
- 堀江貴文の視点に興味がある方
- 刺激的な議論を求める方
入門書としてではなく、視野を広げるための一冊として読むことをお勧めします。
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