『先物市場のテクニカル分析』レビュー──トレーダー必携の古典
TL;DR
- テクニカル分析の教科書として世界的に読まれている古典的名著
- チャートパターン、インジケーター、トレンド分析を体系的に解説
- 仮想通貨トレードにも応用可能な普遍的手法
著者:ジョン・J・マーフィー
テクニカル分析の決定版
本書は、テクニカル分析の教科書として世界中のトレーダーに読まれている古典的名著です。1986年の初版以来、何度も改訂を重ね、市場分析の基本書として不動の地位を占めています。
タイトルには「先物市場」とありますが、解説されている手法は株式、為替、そして仮想通貨にも応用可能です。市場が存在するところには、テクニカル分析が適用できます。
読んだ当時の感想
ビットコインのトレードを始めてから、テクニカル分析を学ぶ必要性を感じました。この本は難しいですが、一度読むとチャートの見方が根本から変わります。
私がこの本を手に取ったのは、ビットコイントレードで損失を出した後でした。「なんとなく」で売買していた自分の浅はかさを反省し、体系的にチャート分析を学ぼうと決意しました。本書はその学習の出発点となりました。
テクニカル分析の哲学
本書はまず、テクニカル分析の哲学──なぜチャート分析が機能するのか──を解説しています。「市場はすべてを織り込む」「価格はトレンドを形成する」「歴史は繰り返す」──これら三つの前提が、テクニカル分析の基盤です。
ファンダメンタル分析との違いも明確に説明されています。両者は対立するものではなく、補完関係にあることが示されています。
トレンド分析の基礎
本書の核心は、トレンドの識別と分析です。上昇トレンド、下降トレンド、レンジ──市場がどの状態にあるかを判断することが、トレードの第一歩です。
トレンドライン、サポートとレジスタンス、チャネル──これらの概念が、豊富なチャート例とともに解説されています。ビットコインのチャートを見る目が変わるでしょう。
チャートパターン
本書では、様々なチャートパターンが詳細に解説されています。ヘッドアンドショルダー、ダブルトップ、三角保ち合い──これらのパターンを認識できるようになることで、価格の転換点を予測する能力が向上します。
各パターンについて、形成の過程、ブレイクアウトの確認、目標価格の計算方法まで解説されています。
テクニカルインジケーター
移動平均、MACD、RSI、ストキャスティクス──広く使われているテクニカルインジケーターが網羅的に解説されています。それぞれの計算方法、解釈、使い方の注意点が示されています。
インジケーターを盲信するのではなく、その限界を理解した上で使うことの重要性も強調されています。
出来高分析
本書は出来高(ボリューム)分析にも一章を割いています。価格だけでなく、その背後にある売買の勢いを読み取ることで、より精度の高い分析が可能になります。
出来高を伴うブレイクアウトと伴わないブレイクアウトの違い、出来高の先行性──これらの概念は、仮想通貨トレードでも有用です。
リスク管理
テクニカル分析の技術だけでなく、マネーマネジメントについても触れられています。ポジションサイズの決定、損切りの設定、リスク・リワード比──トレードで生き残るための知識が含まれています。
いくら分析が正確でも、リスク管理が不適切なら破産してしまいます。本書はその点も押さえています。
仮想通貨への応用
本書は先物市場を対象に書かれていますが、その手法は仮想通貨にも適用可能です。むしろ、24時間365日動く仮想通貨市場は、テクニカル分析が活きる場面が多いとも言えます。
ただし、仮想通貨市場特有の高いボラティリティ、流動性の問題、市場操作のリスクには注意が必要です。本書の手法を機械的に適用するのではなく、市場特性を考慮した上で活用すべきです。
読む際の覚悟
本書は500ページを超える大著です。読み切るには相当な時間と労力が必要です。しかし、テクニカル分析を体系的に学ぶ上で、これ以上の本はないでしょう。
一度で理解しようとせず、実際のトレードと並行して繰り返し参照することをお勧めします。
こんな方におすすめ
- テクニカル分析を体系的に学びたい方
- チャートの見方を根本から理解したい方
- トレードで継続的に利益を上げたい方
- 投資判断に客観的な根拠を持ちたい方
長期投資家には必須ではありませんが、短期トレードに興味があるなら必読書です。
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