『漫画 サピエンス全史』レビュー──人類史をビジュアルで

『漫画 サピエンス全史』レビュー──人類史をビジュアルで

TL;DR

  • 世界的ベストセラー『サピエンス全史』の公式漫画化
  • ハラリ自らが監修し、原作のエッセンスを凝縮
  • 分厚い原作を読む時間がない方への入門書として最適

原作:ユヴァル・ノア・ハラリ
作画:ダニエル・カザナヴ、ダヴィッド・ヴァンデルムーレン

マンガで読む人類史

『サピエンス全史』は素晴らしい本ですが、上下巻で600ページを超える大著です。「読みたいけど時間がない」「途中で挫折した」という方も多いのではないでしょうか。

そこで登場したのがこの漫画版です。著者ハラリ自らが監修に関わり、原作のエッセンスをビジュアルで表現しています。原作を読んだ方の復習にも、これから読む方の入門にも最適な一冊です。

読んだ当時の感想

原作『サピエンス全史』を読んだ後に、漫画版も読みました。ビジュアルで見ると、抽象的な概念がより分かりやすくなります。特に「虚構を信じる力」の説明は、漫画ならではの表現で印象的でした。

私は原作を読んだ後にこの漫画版に出会いました。すでに読んだ内容でしたが、ビジュアルを通じて新たな理解が得られました。

原作のエッセンス

漫画版は原作の全てを網羅しているわけではありません。しかし、核心的なテーマ──認知革命、農業革命、虚構の力、貨幣の本質──はしっかり描かれています。

特に「虚構を信じる能力」が人類の成功の鍵だったという主張は、ビジュアルで表現されることで、より直感的に理解できます。

アートスタイル

作画を担当したのはフランスの漫画家たちです。日本のマンガとは異なるバンドデシネ(フランス漫画)のスタイルで、カラフルで芸術的なビジュアルが特徴です。

学術的な内容をエンターテイメントとして楽しめるのは、このアートスタイルの貢献が大きいでしょう。ページをめくるたびに、視覚的な驚きがあります。

ハラリの登場

漫画版の面白い工夫として、著者ハラリ自身がキャラクターとして登場し、読者に語りかける形式になっています。これにより、難しいテーマもフレンドリーに感じられます。

ハラリのユーモアセンスも随所に発揮されており、学術書とは思えない読みやすさです。

貨幣についての章

仮想通貨に興味がある読者にとって、最も関連が深いのは貨幣についての章です。貝殻から金貨、紙幣からデジタル通貨へ──貨幣の進化がビジュアルで描かれています。

「お金は最も成功した虚構」というハラリの主張は、ビットコインを理解する上での基盤となる考え方です。

原作との比較

漫画版を読んだ後に原作を読むか、原作を読んだ後に漫画版を読むか──どちらのアプローチもありです。

漫画版から入ると、原作の理解がスムーズになります。原作を読んだ後に漫画版を読むと、内容の復習と視覚的な補強になります。時間がない方は漫画版だけでも十分な価値があります。

シリーズ展開

漫画版は複数巻で原作をカバーする計画です。各巻で原作の一部を深掘りしており、シリーズを通じて読むことで原作の全体像が見えてきます。

まずは第1巻から始めて、興味を持ったら続巻、そして原作へと進むのが理想的なルートかもしれません。

教育への活用

この漫画版は、教育の場でも活用できます。歴史、経済、社会について考えるきっかけとして、若い読者にも適しています。

「お金とは何か」「なぜ人間は協力できるのか」──これらの根本的な問いを、マンガを通じて考えることができます。

批判的な視点

漫画化にあたって省略された部分も多いのは事実です。原作の詳細な議論や学術的なニュアンスは、漫画版では十分に伝わらないこともあります。

深く理解したい方は、やはり原作に挑戦することをおすすめします。漫画版はあくまで入門であり、原作への橋渡しと考えるのが良いでしょう。

こんな方におすすめ

  • 『サピエンス全史』に興味はあるが時間がない方
  • 原作を途中で挫折した方
  • ビジュアルで学ぶのが好きな方
  • お金や価値の本質を直感的に理解したい方

カラフルなビジュアルで人類史を学べる、贅沢な一冊です。

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