ビットコインが暴落しても、なぜ売らないのか
はじめに
「ビットコインが暴落しても、なぜ売らないのか」
この質問を、友人や家族から何度も受けてきました。2018年初頭の暴落を経て、ビットコインは最高値から半分以下になりました。それでも私は保有し続けています。
狂気じみているように見えるかもしれません。しかし、そこには明確な理由があります。
理由1:秘密鍵を自分で管理できる
ビットコインの最大の特徴は、自分だけが資産をコントロールできることです。
銀行預金は、銀行が破綻すれば凍結される可能性があります。証券口座も、証券会社や規制当局の影響下にあります。しかし、ビットコインの秘密鍵を自分で管理していれば、第三者の介入なしに資産を保持・移動できます。
これを「トラストレス」と呼びます。誰かを信用する必要がない、という意味です。
この特性は、価格が半分になっても変わりません。
理由2:発行上限が変わらない
ビットコインの発行上限は2,100万BTCと決まっています。これはコードによって厳密に定められており、誰にも変更できません。
法定通貨は、政府の判断で増刷されます。2008年の金融危機以降、世界中の中央銀行が大量の通貨を発行してきました。その結果、通貨の価値は希薄化しています。
ビットコインには、そのリスクがありません。希少性は永久に保証されているのです。
価格が下がっても、この本質的な価値は変わりません。
理由3:過去の暴落から学んでいる
私は2017年だけでも、30-40%クラスの暴落を何度か経験しました。そのたびに「終わった」と言われ、そのたびに回復してきました。
もちろん、今回が本当に「終わり」の可能性もゼロではありません。しかし、過去の経験から、パニック売りは最悪の選択肢であることを学びました。
暴落時に売った人の多くは、その後の回復を指をくわえて見ていました。そして、より高い価格で買い戻すことになりました。
同じ過ちを繰り返すつもりはありません。
理由4:売っても何を買う?
仮に今ビットコインを売ったとして、その円で何を買うのでしょうか。
銀行預金?金利はほぼゼロです。株式?これも調整局面に入る可能性があります。不動産?流動性が低く、簡単に換金できません。
ビットコインを売って円に戻しても、その円自体がインフレで目減りするリスクがあります。結局、完璧に安全な逃げ場はないのです。
それなら、自分が信じるものを持ち続ける方が、精神的には健全です。
理由5:税金の問題
日本では、仮想通貨の売却益は雑所得として課税されます。利益が出ている状態で売れば、最大55%の税金がかかります。
税金を払った後に買い戻そうとすると、同じ量を取り戻すのに、より多くの資金が必要になります。これは長期保有者にとって大きなデメリットです。
売らなければ、課税は発生しません。ホールドし続ける合理的な理由の一つです。
理由6:まだ始まったばかりだから
ビットコインが誕生したのは2009年。まだ10年も経っていません。
インターネットが一般に普及するまで、どれだけの時間がかかったでしょうか。新しい技術が社会に浸透するには、長い時間が必要です。
現在、ビットコインを保有している人は世界人口の1%にも満たないと言われています。今後、より多くの人が参加し、より多くのインフラが整備され、より多くのユースケースが生まれる可能性があります。
10年後、今日の価格がどう見えるか——それを楽しみに待っています。
売らないことのリスク
もちろん、売らないことにもリスクがあります。
- 価格がゼロになる可能性
- 規制によって使用が制限される可能性
- 技術的な脆弱性が発見される可能性
- より優れた代替技術が登場する可能性
これらのリスクは認識しています。だからこそ、全財産を投じているわけではありません。失っても生活に支障がない金額を、覚悟を持って保有しています。
おわりに
「ビットコインが暴落しても、なぜ売らないのか」
答えは単純です。私が信じているものは、価格ではなく、その技術と思想だからです。
価格は上がったり下がったりします。それは市場の性質です。しかし、ビットコインの本質——誰にも支配されない、自分で管理できる、発行上限のあるデジタル資産——は変わりません。
その本質に価値があると信じている限り、暴落は「買い時」であって、「売り時」ではないのです。