トランプも「ビットコイン支持派」に転向──いま再評価されるビットコインの本質とは
ここ数カ月、かつては仮想通貨に懐疑的だったドナルド・トランプ元大統領が、突如として暗号資産業界に好意的な発言を繰り返すようになり、大きな話題となっています。従来は「ビットコインは詐欺のようなもの」とまで言い切っていた彼ですが、最近では暗号資産に対する規制緩和や、産業育成を後押しする姿勢を明らかにしています([参考ニュース1](https://www.pbs.org/newshour/politics/once-a-crypto-skeptic-trump-is-now-a-big-fan-of-the-industry))。この変化は、単なる個人の態度転換というより、ビットコインを取り巻く社会的・経済的な価値観の変動を如実に物語っているように思えます。
その象徴が、現在のビットコイン価格にも表れています。2025年5月末時点で、ビットコイン1枚あたりの価格は約17,748,749円まで上昇しており、個人投資家だけでなく、金融機関や国家も無視できない存在となりました。ブラックロックなどの大手資産運用会社が提供するビットコインETP(上場取引型金融商品)の人気も高まり、価格変動の背景には市場の流動性や世界経済への期待も見逃せません([参考ニュース3](https://www.blackrock.com/uk/literature/fact-sheet/ib1t-ishares-bitcoin-etp-fund-fact-sheet-en-gb.pdf))。
しかし、こうした価格の高騰や金融業界の参入以上に注目すべきは、ビットコインがもたらす経済的・社会的な意義です。『The Bitcoin Standard』や、オーストリア学派経済学の巨匠ミーゼス、ハイエク、ロスバラードらが提唱する「サウンドマネー(健全な貨幣)」の思想に照らせば、ビットコインは“デジタル時代の金”――つまり、金(ゴールド)をアップデートした存在といえるでしょう。金と同様に、中央集権的なコントロールを受けず、希少性が保たれ、自分自身で秘密鍵を管理できる点は従来の法定通貨とは決定的に異なります。
よくビットコインは投資対象と見なされがちですが、私の考えは異なります。ビットコインの真の価値は、価格上昇を狙った「投機」ではなく、国家や銀行による勝手な価値希釈から財産を守る「価値保存」の役割にこそあると考えています。秘密鍵を自ら厳格に管理することで、他者から資産をコントロールされないという自律性は、世界の不安定な金融・政治状況下でますます重要性を増しています。
そして今、国家や金融機関までがビットコイン市場に参入し始めた現象は、ビットコインがグローバルな価値保存手段として社会的に認められつつある証拠です。これはオーストリア学派が予見した「自由な競争による貨幣の選択」の一断面とも言えるでしょう。今後、国家や機関の追加参入は、ネットワーク効果をさらに強め、ビットコインの価値を一層高めると私は見ています。
まとめると、ビットコインは単なる投資商品ではなく、すべての人が自由に使い、自己責任で守れるデジタル時代の「サウンドマネー」となりつつあります。価格の上下に一喜一憂するのではなく、資産の一部を“アップデートされた金”として長期的な価値保存に活用する時代が到来しているのではないでしょうか。
### 参考記事
– Once a crypto skeptic, Trump is now a big fan of the industry
– From Bitcoin to XRP: Key cryptocurrency terms and what they mean
– iShares Bitcoin ETP
*本記事の内容は情報提供を目的としており、特定の投資行動を推奨するものではありません。最終的な判断はご自身の責任で行ってください。